清水寺創建時からの歴史ある清水坂

清水坂は、清水道バス停のある東大路通と松原通の交差点から清水寺まで続く約700mの坂道です。

延暦年間（782年～806年）に清水寺が創建されたタイミングでできた道で、山科（やましな）から東海道に抜けるための近道として交通の要所となりました。近世のころにはお茶屋や土産物屋が立ち並び、明治維新の前には、近江（おうみ）国西大路藩や日向飫肥（ひゅうがおび）藩の藩邸もあったそうです。

東大路通と松原通交差点の周辺は、現在は清水道商店街になっています。清水道商店街は、昭和26年（1951）に市電停留所「清水道」ができたタイミングでオープン。現在の名前になったのは昭和39年（1964）です。

五条坂と三年（産寧）坂がつながって一本になる七味屋本舗のあたりから、清水坂はにぎわいを増します。七味屋本舗の向かいにひっそりと建つ経書堂（きょうかくどう）は、参詣者が小石を拾い、お経を書いて奉納したことから名がつきました。本尊は聖徳太子で、境内には重軽石が置かれています。

この地点から清水寺の仁王門手前までは清水寺門前会という商店街になっていて、八ツ橋や清水焼のお店、土産物屋など昔ながらのお店がいっぱいです。また、マールブランシュなど、ニューウェイブのお店も。

清水坂では、約18mの青龍と神々などに扮した一行が練り歩く「青龍会」が、春と秋に開催されています。